江戸指物について

1,歴史

江戸時代、徳川幕府は多くの職人を全国から呼び寄せて、神田・日本橋周辺に、大工町、鍛冶町、紺屋町などの職人町をつくり手工業を発達させました。江戸時代の中頃には消費生活の発達につれて、大工職の仕事は楢物師(ひものし)、戸障子師、宮殿師などの職業に分かれていきました。その一つが指物師で、現在に続いています。

2,特徴

朝廷用・茶道用が発達した京指物に対し、江戸指物は、武家用、商人用および江戸歌舞伎役者用のものが発達したことが特徴です。 木材の木目の美しさ最大限に生かし、あまり装飾的になることを避け、すっきりとした造形と堅牢な作りで江戸の粋を表現しています。 特に、御蔵島の桑材は、「島桑」と呼ばれて最高の材料であると評価を受けています。

3,製造工程

乾燥→木取り→木削り→組手・小穴・格付・加工→加飾加工→組立→外部仕上→

磨き→塗り→金物取付

4,作り方

板材や棒材を、釘を使わずに、ノミや小刀などを使って凹凸を彫り込んで組み合わせることによって作られます。また、板面の縁に手作りの小ガンナでさまざまな面を取ることもあります。 出来上がった品物からは組み手の中は見えませんが、外からは見えないところほど技術を駆使して作り上げられていますので、とても堅牢で数十年使い続けることが出来ます。